ゼラチンのゼリーが固まる温度・溶ける温度
ことわりクッキングが記事に書いている値の出どころです。値と条件を、参照した文献と一緒に並べています。
値
| 値 | 対象と条件 | 種類 | 版 | 文献 |
|---|---|---|---|---|
| 15〜20°C | ゼラチンの液(ゼリー液) 溶かしたゼラチンの液を冷やしていくとき、ゆっくりとろみがつき固まり始める温度。これより上ではいくら待っても固まらない | 測定値 | rev 1 2026-11-07 | [1][2][3][4] |
| 10°C | ゼラチンのゼリー(濃度3〜4%) 濃度3〜4% のゼラチンの液を、冷蔵庫(5〜10°C)や氷水で冷やして固めるとき、固まる温度 | 測定値 | rev 2 2026-11-07 | [5][6][7][8] |
| 21〜28°C | ゼラチンのゼリー(濃度2〜7%) 冷やして固めたゼラチンのゼリーを温めていくとき、溶けて流れ出す温度。砂糖などを加えていないもの | 測定値 | rev 2 2026-11-07 | [9][10][11][12] |
| 50〜60°C | ゼラチン(水でふやかしたもの) 水でふやかしたゼラチンを、温めた液体に入れて溶かすときの液の温度 | 調理の慣行 | rev 1 2026-11-07 | [13][14] |
補足
15〜20°C(ゼラチンの液(ゼリー液))
- 幅
- 濃度と冷やし方で動く。濃いほど、ゆっくり冷やすほど高い温度で固まり始める
- この値を採った理由
- 日本ゼラチン・コラーゲン工業組合が「固まる温度」として示す 15〜20°C を採った。 ゼライスも「15〜20°C で固まり始める」とし、ゲル化が始まる温度を 18〜20°C としている。 河村の測定でも、4% の液を 20°C・15°C の水で冷やすと、それぞれ 20°C・16.5°C で固まった(固まるまで 525 秒・190 秒)。 ここで固まり始めたゼリーはやわらかく、しっかり固めるにはさらに冷やす(この量の set)
- 文献ごとの値
10°C(ゼラチンのゼリー(濃度3〜4%))
- 幅
- 濃度で動く。氷水で冷やすと、2% では 3°C、4% では 10°C、7% では 16°C で固まる(竹林・幅)。ゆっくり冷やすほど高い温度で固まる(この量の set-onset)
- この値を採った理由
- 河村の「3〜4% の液の固まる温度は 10°C 前後」を採った。 竹林・幅の測定(3% で 8.0°C、4% で 9.9°C)と、ゼライスの「固まりきるには 10°C 以下まで冷やす」とも合う。 冷蔵庫に入れて固めるのは、ゼリーをこの温度より下まで冷やすため
- 文献ごとの値
- 改訂
-
- rev 1: 15°C(2026-11-07 まで)— 台帳を作る前に記事が「約15℃で固まる」と載せていた値。出典は自サイトの記事だった。読めた文献では、15°C は固まり始める温度の下の端で、3〜4% のゼリーがしっかり固まるのは 10°C 前後だった
21〜28°C(ゼラチンのゼリー(濃度2〜7%))
- 幅
- 濃いほど高い。2% で 21°C、4% で 25〜28°C、7% で 27°C(竹林・幅、河村)。砂糖を20% 加えると 1°C ほど上がる(河村の表4)
- この値を採った理由
- 読めた測定の値をすべて含む幅をとった。 下の端は竹林・幅の濃度2% の 20.9°C、上の端は河村の濃度4% の 28.0°C。1°C 単位に丸めた。 日本ゼラチン・コラーゲン工業組合の「20〜30°C」はこれを丸めた幅で、どの濃度でも口の中の温度(約37°C)より低い
- 文献ごとの値
- 改訂
-
- rev 1: 25〜30°C(2026-11-07 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。出典は自サイトの記事だった。読めた測定では、濃度2〜3% のゼリーは 21〜23°C で溶けていた
50〜60°C(ゼラチン(水でふやかしたもの))
- 幅
- ふやかしたゼラチンは 40°C でも溶けて見える(河村)。ふやかさずに振り入れる製品は 80°C ほどの湯に入れる(ゼライス)
- この値を採った理由
- ゼライスがふやかしたゼラチンの溶解温度として示す 50〜60°C を採った。 河村によると、40°C で溶けて見えても分子の一部はほどけきっておらず、温度を上げるか 40〜50°C で長く保つほど硬いゼリーになる。 一方で、沸騰させ続けると分子が切れてやわらかくなる(レモン汁などで酸っぱい液は 80°C を超えると急に弱まる)。 牛乳や卵と一緒に温めるなら 70°C までにとどめる
- 文献ごとの値
文献
- [1] 日本ゼラチン・コラーゲン工業組合「ゲル化剤の成分比較」公的資料・該当箇所 表「固まる温度」のゼラチンの欄・測り方 測り方の記載なし
- [2] ゼライス「ゼラチンのご質問にお答えします」2014年12月16日公的資料・該当箇所 よくある使い方 Q&A【Q1】・測り方 「15〜20°C で固まり始めます」。測り方の記載なし
- [3] ゼライス「ゼラチンのご質問にお答えします」2014年12月16日公的資料・該当箇所 【講座7】の表「ゲル化開始温度」・測り方 「濃度により異なる」。測り方の記載なし
- [4] 河村フジ子「教材研究 ゼラチンゼリーを作る」調理科学 23(2): 156–159, 1990論文・該当箇所 表2(p. 157)・測り方 4% の液を 20°C・15°C の水につけて冷やし、固まった温度
- [5] 河村フジ子「教材研究 ゼラチンゼリーを作る」調理科学 23(2): 156–159, 1990論文・該当箇所 p. 157 本文・測り方 「3〜4% 濃度のゼラチン液の凝固温度は 10°C 前後」。氷水(約5°C)か冷蔵庫(5〜10°C)で冷やしたとき
- [6] 河村フジ子「教材研究 ゼラチンゼリーを作る」調理科学 23(2): 156–159, 1990論文・該当箇所 表1(p. 156)・測り方 市販のゼラチン4種、濃度3% の液を 5°C の水につけて冷やし、固まった温度
- [7] 竹林やゑ子・幅玲子「ゼラチンゼリーに関する実験的考察」家政学雑誌 12(2): 107–110, 1961論文・該当箇所 第1表(p. 108)・測り方 濃度3%・4% の液を氷水で冷やし、試験管を傾けても流れなくなった温度
- [8] ゼライス「ゼラチンのご質問にお答えします」2014年12月16日公的資料・該当箇所 【講座7】の表「ゲル化完了まで」・測り方 「10°C 以下の冷却が必要」
- [9] 竹林やゑ子・幅玲子「ゼラチンゼリーに関する実験的考察」家政学雑誌 12(2): 107–110, 1961論文・該当箇所 第1表(p. 108)・測り方 濃度2〜7% のゼリーを、10°C の水から1分に1°C ずつ温め、溶けた温度
- [10] 河村フジ子「教材研究 ゼラチンゼリーを作る」調理科学 23(2): 156–159, 1990論文・該当箇所 表4(p. 159)・測り方 濃度4%(アルカリ処理ゼラチン)、副材料なしのゼリーの融解温度
- [11] 河村フジ子「教材研究 ゼラチンゼリーを作る」調理科学 23(2): 156–159, 1990論文・該当箇所 p. 158 本文・測り方 「熱可逆性ゲルであるから、25〜28°C でまたとける」
- [12] 日本ゼラチン・コラーゲン工業組合「ゲル化剤の成分比較」公的資料・該当箇所 表「固まったものが再び溶ける温度」のゼラチンの欄・測り方 測り方の記載なし
- [13] ゼライス「ゼラチンのご質問にお答えします」2014年12月16日公的資料・該当箇所 【講座7】の表「溶解温度」・測り方 「予め水で膨潤」させたとき
- [14] 河村フジ子「教材研究 ゼラチンゼリーを作る」調理科学 23(2): 156–159, 1990論文・該当箇所 pp. 156–157 本文・図1・図2・測り方 ふやかしたゼラチンは約40°C でとける。40〜50°C で長く保つとよくとける。98°C まで上げても弱くならず、沸騰を続けると弱くなる
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