だし醤油・刺身醤油|出汁と甘味の配合・通常醤油との違いと使い方

日本料理

だし醤油は、醤油に出汁(昆布・鰹節など)や甘味(みりん・砂糖など)を加えた加工調味料です。醤油の5種類濃口淡口再仕込み)とは異なる加工品ですが、かけるだけで味が決まるため、家庭料理の味付けに重宝します。

通常醤油・だし醤油・刺身醤油の比較

項目通常醤油(濃口だし醤油刺身醤油
分類醤油(JAS規格)加工調味料加工調味料
原材料大豆・小麦・食塩醤油+出汁+甘味醤油+出汁+甘味+増粘剤
旨味発酵由来出汁(グルタミン酸・イノシン酸)で強化同左
甘味ほとんどない中程度(みりん・砂糖)強い(砂糖・甘草)
とろみなしなし〜軽いあり(水あめ・デンプン)
塩分約16%約10〜14%約10〜14%
ベース濃口醤油濃口または溜醤油
主な用途万能卓上・煮物・丼もの刺身
保存性高いやや低い(出汁が入るため)やや低い
地域全国全国主に九州

刺身醤油は、だし醤油の中でも刺身用に特化したもので、とろみがあることで刺身に絡みやすく垂れにくいのが特徴です。九州地方で甘い味付けが好まれる食文化を背景に発展しており、九州醤油(甘口)と密接に関連しています。

料理での使い方

だし醤油の最大の利点は、出汁を取る工程を省略できることです。ただし、すでに出汁・甘味・塩味が調合されているため、通常の醤油と同じ感覚で使うと味が濃くなりすぎます。

向いている料理

料理使い方のポイント
卓上用(冷奴・納豆・おひたし)そのままかける。少量で十分味が決まる
卵かけご飯出汁の旨味が卵とご飯を引き立てる。通常醤油より少なめに
煮物(肉じゃが・筑前煮など)水で1:1〜1:2に薄める。砂糖やみりんの追加は不要
丼もの(親子丼・カツ丼など)水や酒で薄めて使う。みりんや砂糖の調整が不要

向かない料理

料理理由
茶碗蒸し出汁の風味が強すぎて繊細な味が崩れる
みたらし団子醤油の純粋な風味が必要
中華の炒め物出汁の和風味が合わない

塩分の注意点

だし醤油は塩分が10〜14%と通常醤油(約16%)より低めですが、旨味と甘味が加わっている分、味が濃く感じやすくなります。煮物に使う場合は、まず少なめに入れて味を見ながら調整してください。

原材料

だし醤油の一般的な構成:

原材料役割
醤油ベース。濃口醤油が一般的
昆布だしグルタミン酸による旨味付与
鰹だしイノシン酸による旨味・香り付与
みりん甘味・まろやかさ
砂糖甘味
調味料(アミノ酸等)旨味の強化・コスト低減のため添加される場合がある

市販品には化学調味料や保存料が含まれるものもあります。無添加の製品も流通しているため、気になる場合はラベルを確認してください。

自家製だし醤油の作り方

基本のだし醤油

材料(作りやすい分量)

  • 濃口醤油:200ml
  • みりん:50ml
  • 昆布(5cm角):1枚
  • 鰹節:10g

作り方

  1. みりんを鍋で沸騰させ、アルコールを飛ばす(煮切りみりん)
  2. 醤油、煮切りみりん、昆布を瓶に入れる
  3. 冷蔵庫で一晩寝かせる
  4. 昆布を取り出す
  5. 鰹節を加えて10分置き、濾して完成

保存:冷蔵庫で1〜2週間

バリエーション

種類追加材料特徴
煮干しだし醤油煮干し10gイノシン酸の旨味が加わる
椎茸だし醤油干し椎茸2枚グアニル酸の旨味が加わる
生姜だし醤油生姜スライス爽やかな香り
柑橘だし醤油柚子の皮爽やかな香り

選び方のポイント

チェック項目良いだし醤油注意が必要
原材料醤油・昆布・鰹節・みりん化学調味料・保存料が多い
ベース醤油本醸造醤油(丸大豆醤油など)混合醸造・混合
出汁昆布・鰹節が明記「風味原料」「エキス」のみ

まとめ

だし醤油は、出汁を取る手間を省きつつ旨味のある味付けができる加工調味料です。卓上用から煮物まで幅広く使えますが、すでに甘味や旨味が調合されているため、通常醤油との置き換えには分量の調整が必要です。刺身醤油は九州の食文化に根ざした甘口・とろみ付きのバリエーションで、刺身用に特化しています。

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