デンプンが糊化する温度

ことわりクッキングが記事に書いている値の出どころです。値と条件を、参照した文献と一緒に並べています。

種類
測定値
版
rev 2(確認日 2026-11-06)

値

値 対象と条件 文献
52〜83°C 料理でよく使うデンプン(ジャガイモ・小麦・米・トウモロコシ・サツマイモ・タピオカ) 水が十分にある中で加熱したとき。6種のうち最も早く始まる温度から、最も遅く終わる温度まで [1][2]
55〜80°C ジャガイモ(片栗粉)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき。下の端は粒が水を吸って膨らみ始める温度、上の端は粒の結晶がほどけきる温度 [3][4][5][6]
55°C ジャガイモ(片栗粉)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき、粒が水を吸って膨らみ始める温度 [7][8][9]
52〜69°C 小麦のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき。下の端は粒が水を吸って膨らみ始める温度、上の端は粒の結晶がほどけきる温度 [6][4][5][10]
52°C 小麦のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき、粒が水を吸って膨らみ始める温度 [9][8][10]
60〜77°C 米(うるち米)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき。下の端は糊化が始まる温度、上の端は粒の結晶がほどけきる温度 [6][5]
60°C 米(うるち米)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき、糊化が始まる温度 [9]
60〜76°C トウモロコシ(コーンスターチ)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき。下の端は粒が水を吸って膨らみ始める温度、上の端は粒の結晶がほどけきる温度 [3][6][4][5]
60°C トウモロコシ(コーンスターチ)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき、粒が水を吸って膨らみ始める温度 [9][8][7]
58〜83°C サツマイモのデンプン 水が十分にある中で加熱したとき。下の端は糊化が始まる温度、上の端は粒の結晶がほどけきる温度 [3][6][5]
58°C サツマイモのデンプン 水が十分にある中で加熱したとき、糊化が始まる温度 [7][9]
56〜76°C タピオカ(キャッサバ)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき。下の端は粒が水を吸って膨らみ始める温度、上の端は粒の結晶がほどけきる温度 [6][4][5]
56°C タピオカ(キャッサバ)のデンプン 水が十分にある中で加熱したとき、粒が水を吸って膨らみ始める温度 [8][9]

補足

52〜83°C(料理でよく使うデンプン(ジャガイモ・小麦・米・トウモロコシ・サツマイモ・タピオカ))

幅
デンプンの種類ごとの幅は、この量のほかの case(potato・wheat・rice・corn・sweet-potato・tapioca)
この値を採った理由
デンプンの種類を決めずに「デンプンは何°Cで糊化するか」と問われたときの答え。 種類ごとの幅を合わせ、最も低い小麦の 52°C から最も高いサツマイモの 83°C までとした
文献ごとの値
  • [1] 51.7〜83.2°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、9種のうち最も低い開始温度(小麦)から最も高い終了温度(サツマイモ))
  • [2] 55〜76°C(ジャガイモ・トウモロコシ・サツマイモの3種の幅を合わせた値。測り方の記載なし)
改訂
  • rev 1: 52〜80°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事の表が載せていた値。種類ごとの幅を読めた文献で決め直し、上の端がサツマイモの 83°C に上がった

55〜80°C(ジャガイモ(片栗粉)のデンプン)

幅
測り方で値が割れる。粒が膨らみ始めるのを見る測り方では55〜56°C、粘りが出始めるのを見る測り方では63°C、熱の出入りを見る測り方では62〜80°C
この値を採った理由
糊化は、粒が水を吸って膨らみ、粘りが出て、粒の中の結晶がほどけきるまで、幅をもって進む。 どの段階を見るかで測り方ごとに値が割れるので、読めた文献の値をすべて含む幅をとった。 下の端は最も早く変化が出た値(ALIC の 55°C)、上の端は最も遅く終わった値(平尾の DSC の 80.3°C)。 55°C より下ならどの測り方でも糊化は始まっておらず、80°C を超えればどの測り方でも糊化しきっている。 1°C 単位に丸めた
文献ごとの値
  • [3] 55〜66°C(測り方の記載なし)
  • [4] 56°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度(粒が水を吸って膨らみ始める))
  • [5] 63.4°C(ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度)
  • [6] 62〜80.3°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度)
改訂
  • rev 1: 56〜69°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事の表が載せていた値。出典の McGee・川端を原文で確かめられず、読めた文献の幅(55〜80°C)より狭かった

55°C(ジャガイモ(片栗粉)のデンプン)

幅
粘りが出始めるのは63°C前後
この値を採った理由
糊化する温度の幅(55〜80°C)の下の端。読めた文献のうち最も早く変化が出た値(ALIC の 55°C)で、 これより下ならどの測り方でも糊化は始まっていない
文献ごとの値
  • [7] 55°C(表の糊化温度の下の端。測り方の記載なし)
  • [8] 56°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度)
  • [9] 62°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度)
改訂
  • rev 1: 56°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。幅を読めた文献で決め直し、下の端が1°C下がった

52〜69°C(小麦のデンプン)

幅
測り方で値が割れる。熱の出入りを見る測り方では52〜69°C、粒が膨らみ始めるのを見る測り方では53°C、粘りが出始めるのを見る測り方では65〜66°C
この値を採った理由
測り方ごとに値が割れるので、読めた文献の値をすべて含む幅をとった。 下の端は平尾の DSC の開始温度 51.7°C、上の端は同じ測定の終了温度 69.2°C。 瓦家の「糊化開始 65°C」は粘りが出始める温度に近く、平尾のラピッドビスコアナライザーの 66.3°C と合う。 52°C より下ならどの測り方でも糊化は始まっていない。1°C 単位に丸めた
文献ごとの値
  • [6] 51.7〜69.2°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度)
  • [4] 53°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度(粒が水を吸って膨らみ始める))
  • [5] 66.3°C(ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度)
  • [10] 65°C(小麦粉澱粉の糊化開始温度。測り方の記載なし)
改訂
  • rev 1: 58〜64°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。出典の McGee・川端を原文で確かめられず、読めた文献の DSC(51.7〜69.2°C)より狭かった

52°C(小麦のデンプン)

幅
粘りが出始めるのは65〜66°C
この値を採った理由
糊化する温度の幅(52〜69°C)の下の端。読めた文献のうち最も早く変化が出た値(平尾の DSC の 51.7°C)で、 粒が膨らみ始めるのを見た値(53.0°C)とも合う。これより下ならどの測り方でも糊化は始まっていない
文献ごとの値
  • [9] 51.7°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度)
  • [8] 53°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度)
  • [10] 65°C(小麦粉澱粉の糊化開始温度。測り方の記載なし)
改訂
  • rev 1: 58°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が「入口」として載せていた値。読めた文献では 52〜53°C で粒が膨らみ始めていた

60〜77°C(米(うるち米)のデンプン)

幅
品種で数°C動く。粘りが出始めるのは70°C前後
この値を採った理由
平尾の DSC の開始温度 59.9°C と終了温度 77.3°C を、1°C 単位に丸めて採った。 粒が膨らみ始めるのを見た値は文献に無い。文献は米の品種を示していない(アミロース15.0%で、うるち米の値)
文献ごとの値
  • [6] 59.9〜77.3°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度)
  • [5] 69.7°C(ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度)
改訂
  • rev 1: 58〜78°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。出典の McGee・川端を原文で確かめられず、読めた文献の DSC の値で決め直した

60°C(米(うるち米)のデンプン)

幅
粘りが出始めるのは70°C前後
この値を採った理由
糊化する温度の幅(60〜77°C)の下の端。平尾の DSC の開始温度 59.9°C を 1°C 単位に丸めた
文献ごとの値
  • [9] 59.9°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度)
改訂
  • rev 1: 58°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。読めた文献の DSC の開始温度で決め直した

60〜76°C(トウモロコシ(コーンスターチ)のデンプン)

幅
測り方で値が割れる。熱の出入りや粒の膨らみを見る測り方では60〜75°C、粘りが出始めるのは72°C。ALIC の表は65〜76°C
この値を採った理由
測り方ごとに値が割れるので、読めた文献の値をすべて含む幅をとった。 下の端は平尾の DSC の開始温度 60.4°C(粒が膨らみ始めるのを見た値 60.5°C とも合う)、上の端は ALIC の 76°C。1°C 単位に丸めた
文献ごとの値
  • [3] 65〜76°C(測り方の記載なし)
  • [6] 60.4〜74.6°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度)
  • [4] 60.5°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度(粒が水を吸って膨らみ始める))
  • [5] 72.3°C(ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度)
改訂
  • rev 1: 62〜80°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。出典の McGee・川端を原文で確かめられず、読めた文献の幅(60〜76°C)と合わなかった

60°C(トウモロコシ(コーンスターチ)のデンプン)

幅
粘りが出始めるのは72°C前後。ALIC の表の下の端は65°C
この値を採った理由
糊化する温度の幅(60〜76°C)の下の端。平尾の DSC の開始温度 60.4°C で、粒が膨らみ始めるのを見た値(60.5°C)とも合う
文献ごとの値
  • [9] 60.4°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度)
  • [8] 60.5°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度)
  • [7] 65°C(表の糊化温度の下の端。測り方の記載なし)
改訂
  • rev 1: 62°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。読めた文献の DSC の開始温度で決め直した

58〜83°C(サツマイモのデンプン)

幅
測り方と品種で値が割れる。ALIC の表は58〜67°C、熱の出入りを見る測り方では64〜83°C、粘りが出始めるのは71°C
この値を採った理由
測り方ごとに値が割れるので、読めた文献の値をすべて含む幅をとった。 下の端は ALIC の 58°C、上の端は平尾の DSC の終了温度 83.2°C。1°C 単位に丸めた。 58°C より下ならどの測り方でも糊化は始まっておらず、83°C を超えればどの測り方でも糊化しきっている
文献ごとの値
  • [3] 58〜67°C(測り方の記載なし)
  • [6] 64.3〜83.2°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度)
  • [5] 71.1°C(ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度)
改訂
  • rev 1: 65〜80°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。出典の McGee・川端を原文で確かめられず、読めた文献の幅(58〜83°C)より狭かった

58°C(サツマイモのデンプン)

幅
熱の出入りを見る測り方では64°C、粘りが出始めるのは71°C
この値を採った理由
糊化する温度の幅(58〜83°C)の下の端。読めた文献のうち最も早く変化が出た値(ALIC の 58°C)で、 これより下ならどの測り方でも糊化は始まっていない
文献ごとの値
  • [7] 58°C(表の糊化温度の下の端。測り方の記載なし)
  • [9] 64.3°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度)
改訂
  • rev 1: 65°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。読めた文献では 58°C から始まっていた

56〜76°C(タピオカ(キャッサバ)のデンプン)

幅
粒が膨らみ始めるのを見る測り方と熱の出入りを見る測り方の開始はどちらも56°C。粘りが出始めるのは65°C
この値を採った理由
下の端は平尾のフォトペーストグラフで粒が膨らみ始める 56.0°C(DSC の開始 56.3°C とも合う)、 上の端は同じ文献の DSC の終了温度 76.3°C。1°C 単位に丸めた
文献ごとの値
  • [6] 56.3〜76.3°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度)
  • [4] 56°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度(粒が水を吸って膨らみ始める))
  • [5] 65.2°C(ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度)
改訂
  • rev 1: 52〜64°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。出典の McGee・川端を原文で確かめられず、読めた文献の幅(56〜76°C)と合わなかった

56°C(タピオカ(キャッサバ)のデンプン)

幅
粘りが出始めるのは65°C前後
この値を採った理由
糊化する温度の幅(56〜76°C)の下の端。平尾のフォトペーストグラフの 56.0°C で、DSC の開始温度(56.3°C)とも合う
文献ごとの値
  • [8] 56°C(フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度)
  • [9] 56.3°C(示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度)
改訂
  • rev 1: 52°C(2026-11-06 まで)— 台帳を作る前に記事が載せていた値。読めた文献では 56°C から始まっていた

文献

  1. [1]
    平尾和子「糖質含有食品の調理科学―澱粉特性の活用とたんぱく質・脂質の影響―」日本調理科学会誌 55(5): 211–221, 2022
    論文・該当箇所 Table 1(p. 212)・測り方 示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、9種のうち最も低い開始温度(小麦)から最も高い終了温度(サツマイモ)
  2. [2]
    田島眞「でん粉の適材適所〜料理による使い分け〜」農畜産業振興機構 でん粉情報, 2010年1月
    公的資料・該当箇所 表1・測り方 ジャガイモ・トウモロコシ・サツマイモの3種の幅を合わせた値。測り方の記載なし
  3. [3]
  4. [4]
    平尾和子「糖質含有食品の調理科学―澱粉特性の活用とたんぱく質・脂質の影響―」日本調理科学会誌 55(5): 211–221, 2022
    論文・該当箇所 Table 1(p. 212)・測り方 フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度(粒が水を吸って膨らみ始める)
  5. [5]
    平尾和子「糖質含有食品の調理科学―澱粉特性の活用とたんぱく質・脂質の影響―」日本調理科学会誌 55(5): 211–221, 2022
    論文・該当箇所 Table 1(p. 212)・測り方 ラピッドビスコアナライザー(デンプン7.5%)で、粘度が上がり始める温度
  6. [6]
    平尾和子「糖質含有食品の調理科学―澱粉特性の活用とたんぱく質・脂質の影響―」日本調理科学会誌 55(5): 211–221, 2022
    論文・該当箇所 Table 1(p. 212)・測り方 示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)で、糊化の開始温度から終了温度
  7. [7]
    田島眞「でん粉の適材適所〜料理による使い分け〜」農畜産業振興機構 でん粉情報, 2010年1月
    公的資料・該当箇所 表1・測り方 表の糊化温度の下の端。測り方の記載なし
  8. [8]
    平尾和子「糖質含有食品の調理科学―澱粉特性の活用とたんぱく質・脂質の影響―」日本調理科学会誌 55(5): 211–221, 2022
    論文・該当箇所 Table 1(p. 212)・測り方 フォトペーストグラフで、透光度が下がり始める温度
  9. [9]
    平尾和子「糖質含有食品の調理科学―澱粉特性の活用とたんぱく質・脂質の影響―」日本調理科学会誌 55(5): 211–221, 2022
    論文・該当箇所 Table 1(p. 212)・測り方 示差走査熱量測定(DSC、デンプン30%)の糊化開始温度
  10. [10]
    瓦家千代子「調理と科学(8) 小麦粉の調理」生活衛生 29(2): 111–115, 1985
    論文・該当箇所 p. 112・測り方 小麦粉澱粉の糊化開始温度。測り方の記載なし

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