生抽(シェンチョウ)は、中国醤油の基本となる調味用醤油です。中国醤油の体系では、調味を担う生抽と着色を担う老抽の2大分類が基本ですが、本記事ではその中核である生抽に焦点を当て、成分・製法・最適な使い方から日本の濃口醤油との違いまで、料理に活かせる知識を体系的に解説します。
目次
- 生抽の基本情報
- 生抽の成分と特徴
- 生抽の製法:高塩液態発酵と低塩固態発酵
- 生抽の使い方:炒め物・冷菜・つけダレ
- 日本の濃口醤油との比較
- 生抽と相性の良い食材
- 生抽の選び方のポイント
- 生抽の保存方法
- まとめ
生抽の基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 中国語 | 生抽(shēng chōu) |
| 読み方 | シェンチョウ(普通話)、サンチャウ(広東語) |
| 色 | 薄い赤褐色(日本の淡口醤油に近い明るさ) |
| 塩分濃度 | 15-18%(製品により異なる) |
| アミノ酸態窒素 | 等級により異なる(特級 ≥ 0.80 g/100mL) |
| 発酵期間 | 高塩液態: 4-6ヶ月、低塩固態: 15-30日 |
| 主な用途 | 調味(炒め物、冷菜、つけダレ、スープ) |
| 主な生産地 | 広東省・香港・台湾 |
生抽は「生(なま)の抽出液」を意味し、諸味(もろみ)を絞って得られる最初の液体です。日本の醤油が万能調味料として発展したのに対し、生抽は調味専用として位置づけられており、色付けは老抽(ラオチョウ)が担います。
生抽の成分と特徴
高い塩分濃度
生抽の塩分濃度は15-18%です。少量で味が決まるため、強火短時間で仕上げる中華料理の炒め物に適しています。
実際の使用量の目安は、4人分の炒め物で大さじ1-2程度です。
旨味成分
生抽の旨味の主体は、大豆タンパク質の分解によって生じるグルタミン酸を中心としたアミノ酸です。中国では醤油の品質指標としてアミノ酸態窒素(氨基酸态氮)が用いられ、この数値が高いほど旨味成分が豊富であることを示します。
アミノ酸態窒素による等級分類
| 等級 | アミノ酸態窒素 (g/100mL) | 品質 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 特級 | ≥ 0.80 | 最高品質 | 旨味が豊かで雑味が少ない |
| 一級 | ≥ 0.70 | 高品質 | バランスの取れた味わい |
| 二級 | ≥ 0.55 | 標準品質 | 日常使いに十分 |
| 三級 | ≥ 0.40 | 普及品 | 旨味は控えめ |
大豆の使用比率が高い生抽は、直接的で力強い旨味が特徴です。
香りの特徴
生抽の香りは、原料における大豆比率の高さと発酵環境を反映した、力強いプロファイルを持ちます。
- フェノール系化合物(グアイアコール、4-エチルグアイアコール)が豊富で、燻製のようなスモーキーな香りがあります
- 酢酸の比率が高い(約18%)ため、やや酸味を伴う鋭い香りを持ちます
- エステル類は控えめ(約17.94%)で、果実感やフローラルな香りよりも直接的な風味が前面に出ます
小麦の比率が低い(20-30%)ため、小麦デンプン由来のエステル類やHEMF(甘い香り)の生成が少なく、代わりに大豆タンパク質の分解で生まれるフェノール系化合物が香りの主体となります。広東式の天日発酵(屋外での日光曝露)も、フェノール系化合物の生成を促進する要因です。
生抽の製法:高塩液態発酵と低塩固態発酵
原料
生抽の原料は、大豆(または脱脂加工大豆)、小麦(または小麦粉)、食塩、水の4つです。最大の特徴は大豆の比率が70-80%と高いことで、小麦は20-30%にとどまります。小麦は丸小麦ではなく小麦粉を使うことも多い点も特徴です。
大豆の比率が高いことで、アミノ酸(旨味成分)の生成量が増え、直接的な旨味が強くなります。一方、小麦が少ないため、エステル類や糖類(甘み・香り)の生成は控えめになります。
高塩液態発酵(伝統製法)
高塩液態発酵は、中国醤油の伝統的な製法です。中国全体の醤油生産量の約10% を占めるにすぎませんが、品質面では最も優れた製法とされています。
製法の特徴:
- 塩分濃度: NaCl 18-22%
- 塩水と麹の比率: 2-3:1(塩水が多い液体状態)
- 発酵期間: 4-6ヶ月、高品質品は1年以上
- 品質: 揮発性香気成分が複雑で、旨味に深みがある
製造工程:
| 工程 | 詳細 | 期間・条件 |
|---|---|---|
| 1. 原料処理 | 大豆を蒸す、小麦を炒って砕く(または小麦粉を使用) | 大豆: 100°C加圧蒸煮 |
| 2. 製麹 | 麹菌(Aspergillus oryzae / A. sojae)を繁殖させる | 約3日、28-30°C |
| 3. 仕込み | 麹に高濃度の塩水を加えて諸味を作る | NaCl 18-22% |
| 4. 発酵・熟成 | 液体状態で微生物による発酵を進める | 4-6ヶ月(一部1年以上) |
| 5. 圧搾 | 諸味を圧搾して液体を取り出す | - |
| 6. 火入れ | 加熱して殺菌し、香りを安定させる | 65-70°C |
| 7. 濾過 | 澱を除去して製品化 | - |
低塩固態発酵(現代製法)
低塩固態発酵は、中国醤油生産量の約90% を占める現代的な製法です。コスト効率と生産速度を重視した方法で、大量生産に適しています。
製法の特徴:
- 塩分濃度: NaCl 13-15%
- 高温発酵(40-50°C)で微生物の活動を促進
- 発酵期間: 15-30日
- 品質: 香りは単純だが、コストが低い
2つの製法の比較
| 項目 | 高塩液態発酵(伝統) | 低塩固態発酵(現代) |
|---|---|---|
| 生産比率 | 約10% | 約90% |
| 塩分濃度 | NaCl 18-22% | NaCl 13-15% |
| 発酵温度 | 常温(季節変動) | 40-50°C(加温) |
| 発酵期間 | 4-6ヶ月以上 | 15-30日 |
| 状態 | 液体(塩水が多い) | 固体に近い(水分少ない) |
| 香気成分 | 複雑で深みがある | 比較的単純 |
| 旨味 | 豊かで余韻が長い | すっきりしている |
| コスト | 高い | 低い |
| 用途 | 高級品、頭抽 | 日常使い、大量消費品 |
広東式と北方式の違い
中国国内でも、地域によって生抽の製法と特徴が異なります。特に広東式(華南)と北方式(華北)の違いは顕著です。
| 項目 | 広東式 | 北方式 |
|---|---|---|
| 発酵方式 | 天日発酵(屋外で日光に曝す) | 密閉発酵(室内発酵槽) |
| 原料比率 | 大豆主体(大豆80%:小麦20%) | 大豆やや多め(大豆60-70%:小麦30-40%) |
| 市場シェア | 中国市場の70%以上 | 約30% |
| 味の特徴 | 旨味が強く、フェノール系の香りが豊か | やや穏やかで、小麦由来の甘みがある |
| 代表産地 | 広州、仏山、中山 | 北京、天津、山東 |
| 代表ブランド | 海天、美味鮮、珠江橋 | 六必居、王致和 |
日本で入手できる中国醤油の多くは広東式です。李錦記(香港)、海天(仏山)、珠江橋(広州)といった主要ブランドはすべて広東圏のメーカーです。
生抽の使い方:炒め物・冷菜・つけダレ
炒め物(炒)
生抽は中華料理の炒め物におけるメイン調味料です。強火短時間で仕上げる炒め物では、塩分と旨味が凝縮された生抽が最も効率的に味を決めます。
使い方のポイント:
- 食材に火が通った後、仕上げの段階で加えます
- 鍋肌から回し入れるのがコツです。高温の鍋肌に触れた生抽が瞬時に加熱され、香ばしい香りが立ちます
- 加えたら素早く全体を混ぜ合わせ、均一になじませます
使用量の目安: 4人分で大さじ1-2
老抽と併用する場合: 生抽3:老抽1の比率が基本です。生抽で味を整え、老抽で色と照りを加えます。
| 料理名 | 生抽の役割 | 使用量目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 青椒肉絲 | 牛肉と野菜の調味 | 大さじ1.5 | 仕上げに鍋肌から |
| 麻婆豆腐 | 味の基盤 | 大さじ1 | 豆板醤と合わせて |
| 蒜蓉炒時蔬 | 野菜の味付け | 大さじ1 | ニンニクの香りを立ててから |
| 回鍋肉 | 豚バラの調味 | 大さじ1.5 | 甜麺醤と併用 |
冷菜・和え物
生抽は加熱しなくても旨味と塩味を効かせられるため、冷菜や和え物の基本調味料として欠かせません。
基本の冷菜ドレッシング:
- 生抽 大さじ2
- 黒酢(または香醋) 大さじ1
- ごま油 小さじ1
- ラー油 小さじ1/2
- 砂糖 小さじ1/2
| 料理名 | タレの構成 | ポイント |
|---|---|---|
| 棒棒鶏(バンバンジー) | 生抽 + 芝麻醤 + ラー油 + 砂糖 | 芝麻醤を先に溶いてから合わせる |
| 涼拌黄瓜 | 生抽 + 黒酢 + ごま油 + にんにく | きゅうりは叩いて味を染み込みやすく |
| 皮蛋豆腐 | 生抽 + ごま油 + ネギ油 | 少量で十分、かけすぎに注意 |
| 涼拌木耳 | 生抽 + 酢 + ラー油 + 花椒油 | きくらげは食感を活かして細切り |
つけダレ
生抽はつけダレの基本としても使われます。日本の醤油と比べて塩分がやや高いため、使用量は控えめにするのがポイントです。
餃子のタレ(基本):
- 生抽 大さじ1.5
- 黒酢 大さじ1
- ラー油 小さじ1
- にんにくのみじん切り 少々
火鍋のつけダレ:
- 生抽 大さじ1
- ごま油 小さじ1
- 刻みネギ 適量
- 香菜(パクチー) 適量
- にんにくのすりおろし 少々
つけダレとして使う場合、頭抽(トウチョウ)や生抽王(シェンチョウワン)などの高品質品を使うと、雑味が少なく上品な味わいになります。
スープ・煮込みの味付け
生抽はスープの塩味と旨味のベースとしても使います。煮込み料理では生抽で味の基盤を作り、老抽で色を加えるのが基本です。
| 用途 | 生抽の使い方 | 老抽との併用 |
|---|---|---|
| スープの味付け | 煮込み開始時に加える | 不要(色を薄く保つ) |
| 紅焼(煮込み) | 味の基盤として大さじ2-3 | 生抽3:老抽1 |
| 湯(クリアスープ) | 仕上げに少量 | 不要 |
| 白湯(白濁スープ) | 好みで少量 | 不要 |
スープに使う場合、生抽の色が薄いことが利点です。クリアなスープの見た目を損なわずに、塩味と旨味を加えられます。
日本の濃口醤油との比較
生抽と濃口醤油は、ともに「調味用の主力醤油」という共通点がありますが、原料比率・香り・用途において明確な違いがあります。
生抽と濃口醤油の成分・用途比較
| 項目 | 生抽 | 濃口醤油 |
|---|---|---|
| 原料比率 | 大豆70-80%:小麦20-30% | 大豆50%:小麦50% |
| 塩分濃度 | 15-18% | 約16% |
| 色 | 薄い赤褐色 | 中程度の赤褐色 |
| 香り | フェノール系(燻製感)、酸味が強め | エステル系(果実感)、まろやかで甘い |
| 旨味の質 | 直接的で力強い | 複雑で柔らかい |
| 甘み | 少ない | 小麦由来の甘みがある |
| 粘度 | サラサラ | サラサラ |
| 主用途 | 調味専用(炒め物・冷菜・タレ) | 万能(煮物・炒め物・かけ・つけ) |
| 発酵期間 | 高塩液態: 4-6ヶ月、低塩固態: 15-30日 | 6ヶ月-2年以上 |
| 品質指標 | アミノ酸態窒素 (g/100mL) | 窒素分 (%) |
味わいの違い:直接的な生抽 vs 複合的な濃口
生抽を舐めた第一印象は「塩味と旨味が直接的に来る」ことです。一方、濃口醤油は「旨味・甘み・香りが複合的に広がる」印象です。この違いは、小麦の比率に由来します。濃口醤油の50%の小麦が生み出す糖類とエステル類が、味と香りに「層」を作り、まろやかで複雑な風味を生んでいます。
生抽の直接的な味わいは、強火で短時間に仕上げる中華料理では利点となります。複雑な調味料(豆板醤、甜麺醤、オイスターソースなど)と併用するため、醤油自体はシンプルで力強い味のほうが、他の調味料とぶつからず、調和しやすいのです。
香りの違い:フェノール系 vs エステル系
| 香気成分カテゴリ | 生抽 | 濃口醤油 |
|---|---|---|
| エステル類(果実感・花) | 約17.94% | 約39.84% |
| 酢酸(酸味・鋭さ) | 約18% | 約3.89% |
| フェノール類(燻製感) | 多い | 少ない |
| HEMF(醤油の甘い香り) | 少ない | 多い |
| 全体の印象 | 直接的・力強い | 複雑・まろやか |
濃口醤油は小麦が50%を占めるため、デンプンから糖類→エステル類・HEMFへの変換が活発に起こり、果実感や甘い香りが豊かになります。一方、生抽は大豆主体のためフェノール系化合物と酢酸が多く、燻製感のある力強い香りが特徴です。
濃口醤油で生抽は代用できるか
濃口醤油で生抽の代用: 可能です。
- 濃口醤油はそのまま生抽の代わりに使えます
- 調整: 濃口醤油に少量の塩(醤油大さじ1あたり塩ひとつまみ)を加えると、塩分濃度が近づきます
- 注意: 色がやや濃くなります。また、濃口醤油特有の甘い香り(HEMF)が加わるため、風味は異なります
生抽で濃口醤油の代用: 条件付きで可能です。
- 炒め物やつけダレでは問題なく代用できます
- 煮物や和食の煮汁には、甘みが足りないため、みりんや砂糖で補う必要があります
- 生抽の量を20%程度減らし、みりんで甘みと香りを補うのがコツです
生抽と相性の良い食材
生抽は大豆由来のグルタミン酸が豊富で、幅広い食材と調和します。特に鶏肉、青菜、黒酢の3つは、生抽との相性が抜群です。
タンパク質
生抽のアミノ酸と塩分が、肉や魚のタンパク質に浸透し、旨味を増幅させます。中華料理の下味(码味 / マーウェイ)にも欠かせません。
| 食材 | 使い方 | 料理例 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 鶏肉 | 下味・炒め・蒸し | 棒棒鶏、白切鶏、宮保鶏丁 | 鶏の淡白な味を引き立てる |
| 豚肉 | 下味・炒め・煮込み | 回鍋肉、酢豚、水煮肉片 | 豚脂の甘みと調和 |
| 牛肉 | 下味・炒め | 青椒肉絲、蒜蓉牛肉 | 牛の旨味を増幅 |
| 魚介 | 蒸し・炒め | 清蒸魚、蝦仁炒蛋 | 蒸し魚には蒸魚醤油のほうが適する |
| 豆腐 | 和え物・炒め・煮込み | 麻婆豆腐、皮蛋豆腐、家常豆腐 | 豆腐の淡白さに旨味を付与 |
野菜
生抽は野菜炒めの基本調味料として、素材の色と食感を活かしながら味を付けます。色が薄いため、青菜の鮮やかな緑を損なわない利点があります。
| 食材 | 使い方 | 料理例 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 葉物(青梗菜、空芯菜) | ニンニク炒め | 蒜蓉炒青菜 | 色が薄いため緑を保てる |
| 根菜(大根、じゃがいも) | 炒め・煮込み | 醤焼蘿蔔、土豆絲 | 煮込みは老抽と併用 |
| キノコ(しいたけ、エリンギ) | 炒め・和え物 | 蒜蓉炒菇、涼拌金針菇 | グアニル酸との旨味の相乗効果 |
| もやし | 炒め | 炒豆芽 | 高温短時間、仕上げに |
他の調味料との組み合わせ
中華料理では、生抽を単独で使うことは少なく、他の調味料と組み合わせて味を構成します。
| 組み合わせ | 比率の目安 | 効果 | 代表的な料理 |
|---|---|---|---|
| 生抽 + 老抽 | 3:1 | 調味 + 着色 | 紅焼肉、炒飯 |
| 生抽 + 黒酢 | 1.5:1 | 旨味 + 酸味のバランス | 餃子のタレ、冷菜 |
| 生抽 + ごま油 | 2:1 | 旨味 + 香り | 和え物、つけダレ |
| 生抽 + ラー油 | 2:1 | 旨味 + 辛味 | 紅油ソース、辣子鶏 |
| 生抽 + オイスターソース | 1:1 | 旨味の重層化 | 広東風炒め物 |
| 生抽 + 豆板醤 | 2:1 | 旨味 + 発酵辛味 | 麻婆豆腐、回鍋肉 |
| 生抽 + 料理酒(紹興酒) | 1:1 | 旨味 + 風味の深み | 下味、煮込み |
生抽の選び方のポイント
良い生抽を選ぶ際のチェックポイントをまとめます。
ラベルの読み方
| チェック項目 | 良い生抽 | 避けるべき生抽 |
|---|---|---|
| 製法 | 高塩液態発酵(醸造醤油) | 配制醤油(ブレンド品) |
| アミノ酸態窒素 | ≥ 0.80 g/100mL(特級) | < 0.40 g/100mL |
| 原材料 | 大豆(非遺伝子組換え)、小麦、食塩、水 | アミノ酸液、カラメル色素、甘味料、防腐剤 |
| 等級表示 | 特級、頭抽、生抽王 | 等級表示なし |
| 産地 | 広東省、香港 | 産地不明 |
選び方のコツ
- 高塩液態発酵を選ぶ: ラベルに「高塩液態発酵」「醸造醤油」「天然醸造」と記載されたものが高品質です
- アミノ酸態窒素 ≥ 0.80 g/100mL: 特級表示のものを選ぶと、旨味が豊かで雑味が少ないです
- 原材料はシンプルに: 大豆・小麦・食塩・水のみが理想です。MSG(グルタミン酸ナトリウム)や保存料が添加されていないものを選びましょう
- 色を確認: 生抽は薄い赤褐色です。黒っぽい場合は老抽の可能性があるため注意してください
日本で入手しやすいブランド
| ブランド | 特徴 | おすすめ製品 | 入手先 |
|---|---|---|---|
| 李錦記(Lee Kum Kee) | 世界的ブランド、品質安定 | 錦珍生抽、頭抽 | 中華食材店、Amazon、成城石井 |
| 海天(Haitian) | 中国国内シェアNo.1 | 金標生抽、特級生抽 | 中華食材店 |
| 珠江橋(Pearl River Bridge) | 広東の老舗、伝統製法 | 金標生抽 | 中華食材店、業務スーパー |
生抽の保存方法
開封前
- 保存場所: 冷暗所(直射日光を避ける)
- 保存期間: 製造日から1-2年(賞味期限を確認)
- 注意点: 高温多湿を避ける
開封後
- 保存場所: 冷蔵庫
- 保存期間: 3ヶ月以内に使い切る
- 注意点:
- 空気に触れると酸化が進み、色が濃くなり香りが飛びます
- 密閉して保存し、使用後はすぐにキャップを閉めてください
- 生抽は色が薄いため、酸化による変色が目立ちやすい特徴があります
まとめ
生抽は中国醤油の基本であり、調味専用として中華料理の味づくりの中核を担う醤油です。
重要なポイント
1. 成分と特徴
- 塩分15-18%、大豆比率70-80%で、直接的な旨味と力強い風味が特徴です
- アミノ酸態窒素 ≥ 0.80 g/100mL(特級)が品質の目安です
- フェノール系化合物による燻製感のある香りは、日本の醤油にはない個性です
2. 製法
- 高塩液態発酵(伝統、約10%)と低塩固態発酵(現代、約90%)の2つの製法があります
- 高塩液態発酵のものが品質面では優れています
- 広東式(天日発酵)が市場の主流です
3. 最適な使い方
- 炒め物: 仕上げに鍋肌から回し入れる(大さじ1-2 / 4人分)
- 冷菜: 黒酢・ごま油・ラー油と合わせてタレに
- つけダレ: 餃子、火鍋のベース調味料
- 老抽との併用: 生抽3:老抽1が基本比率
4. 濃口醤油との違い
- 詳しくは比較セクションを参照。濃口醤油での代用も可能です
5. 選び方
- 高塩液態発酵、特級(アミノ酸態窒素 ≥ 0.80)、シンプルな原材料のものを選びましょう
生抽の特性を理解することで、中華料理の味付けを本格的に再現できます。まずは炒め物や餃子のタレから試し、濃口醤油との味の違いを体感してみてください。