低温調理したものの冷凍|凍ったまま温め直すと厚さ3cmで2時間超かかる

低温調理したものの冷凍|凍ったまま温め直すと厚さ3cmで2時間超かかる

この記事でわかること

  • 低温調理したものを冷凍すると、何が変わって何が変わらないか
  • 解凍すると袋に汁が出る理由と、汁を減らす凍らせ方
  • 凍ったまま湯に入れたとき、中心が湯温に戻るまでにかかる時間
  • 冷凍するつもりなら、1回目の加熱をどう変えればよいか

週末にまとめて低温調理したローストビーフやサラダチキンを、食べきれないぶんだけ冷凍しておく。解凍すると袋の中に赤い汁がたまっていて、温め直しの時間を調べると「25〜30分」という目安があるのに、出してみると中心が冷たい。冷凍してよいのか、何が変わるのかが、手元の結果と合わない。

この記事が扱うのは、低温調理のうち、加熱した後に冷凍して、解凍して食べるまでです。冷蔵で保つ側は低温調理の急冷と保存、冷蔵からの温め直しは低温調理の温め直しで扱っています。

答えから書くと、冷凍はできます。冷凍で変わるのは食感と温め直しの時間の2つで、菌の数は変わりません。だから冷凍するつもりなら、1回目の加熱の段階で変えておくことがあります。

答え|冷凍はできる。変わるのは食感と、温め直しの時間

この記事で使う言葉

言葉この記事での意味
1回目の加熱冷凍する前に行った低温調理。湯温と時間はこのときの設定を指す
到達時間袋を湯に入れてから、肉の中心が湯と同じ温度に届くまでの時間
維持時間中心が湯温に届いてから、その温度を保つ時間。公表されている食肉の加熱条件(中心63℃で30分など)に書かれているのはこちら
解凍で出る汁(ドリップ)解凍したときに肉から袋の中へ出てくる、水と肉の成分が混じった汁

到達時間と維持時間を分けて数える理由は低温調理の食材別の温度と時間にあります。

冷凍で変わること、変わらないこと

見るところ冷凍で何が起きるかだからどうするか
菌の数減らない1回目で加熱条件を満たしてから凍らせる
食感解凍で汁が出て、肉に戻らない速く凍らせる
温め直しの時間冷蔵からの約1.5倍厚さから到達時間を表で見る
保存できる日数公表された日数が無い日付を書いて古いものから使う

冷凍するなら、1回目の加熱で変えること

冷凍するつもりなら、1回目の加熱で変えることは3つです。加熱条件(中心63℃で30分など)を満たし切る、すね肉やばら肉のような長時間の部位は短めに切り上げる、食べる量と厚さ(2〜3cm以下)に切り分けてから袋に入れる。理由は「冷凍する前提なら、1回目の加熱をどう変えるか」の節にあります。

冷凍は菌を減らさない

冷凍の温度は、菌を増やさないための温度

冷凍室の中では、菌やウイルスは活動を止めているだけで、死んではいません。冷凍の温度の基準は3つあり、菌に対してはどれも「増やさない」ための温度です。寄生虫だけは例外で、この節の最後で扱います。

冷凍の温度何の基準か基準を出しているところ
−15℃以下家庭の冷凍庫を保つめやす/冷凍食肉製品の保存基準厚生労働省/食品衛生法の規格基準
−18℃以下冷凍食品の保管温度コーデックス委員会の国際基準
−20℃で24時間以上アニサキス(魚の寄生虫)を処理する条件厚生労働省

出典:菌が死なないことは内閣府 食品安全委員会「キッズボックス」2022年8月号、温度は表の右の列のとおり。

冷凍庫から出して解凍すれば、凍らせる前にいた菌はその数のまま、また増え始めます。凍らせることで足せる安全は、凍っているあいだ増えないことだけです。

冷凍する前に、1回目で加熱条件を満たしておく

だから安全は、凍らせる前の工程で決まります。1回目の加熱で、中心63℃で30分・65℃で15分などの加熱条件を満たしておきます(条件の一覧と、どれを選ぶかは低温調理の安全条件にあります)。

「食べる前にどうせ温め直すから、1回目は条件に届かなくてもよい」とはなりません。温め直しを温めるだけで済ませれば、1回目に足りなかった分はそのまま残ります。逆に、1回目で条件を満たしておけば、温め直しを温めるだけにするか、条件をもう一度満たすかを、後から選べます(選び方は低温調理の温め直しにあります)。

凍らせる前に、氷水で冷やす

湯から出した袋を、そのまま冷凍庫に入れないでください。冷凍庫の中は空気で、空気は水よりも熱を伝えにくいので、袋の中心はゆっくりとしか冷えません。そのあいだ、菌が増えやすい約20〜50℃の温度帯(危険温度帯は何℃か)を長く通ります。

袋のまま、半分以上が氷の氷水に沈めて中心まで冷やし、それから冷凍庫に移します。氷水で中心が5℃まで下がる時間の目安は次のとおりです。

肉の厚さ(板状、mm)55〜80℃から5℃までの時間(分)
2035
3075
40105

出典:Douglas Baldwin「A Practical Guide to Sous Vide Cooking」Table 1.1(半分以上が氷の氷水)。日本の公表文書が定める冷却の条件と、時計ではなく中心温度で判定する理由は低温調理の急冷と保存にあります。

先に5℃まで冷やしておくと、冷凍庫の中で凍り始めるまでの時間も短くなります。凍り始めるまでが短いほど、解凍で出る汁も減ります。

寄生虫だけは冷凍で処理できるが、家庭の冷凍庫のめやすでは届かない

冷凍で処理できる相手は、魚のアニサキスのような寄生虫です。ただし条件は−20℃で24時間以上で、家庭の冷凍庫のめやす(−15℃以下)や冷凍食品の保管温度(−18℃以下)より下にあります。

40〜50℃台で仕上げた魚を家で凍らせても、アニサキスを処理したことにはなりません。魚の安全の取り方は低温調理の魚の温度と時間にあります。

食感|解凍で出る汁は、肉に戻らない

水だけが先に凍り、残った液が濃くなる

肉の中の水には塩分やたんぱく質が溶けているので、0℃では凍りません。−1℃前後で凍り始め、−5℃付近で大部分が凍ります。

このとき凍るのは水だけです。まだ凍っていない液には塩分が集まって濃くなり、その濃い液が筋肉のたんぱく質を傷めます。

解凍すると、傷んだたんぱく質は水を抱え直せず、水と肉の成分が汁になって出てきます。これが解凍で袋にたまる汁です(凍結と解凍の詳しい仕組みは凍結と解凍の科学にあります)。

低温調理で守った水分が、ここで出ていく

低温調理は、肉の水分を守るための加熱でした。66℃を超えるとアクチンというたんぱく質が縮んで水を押し出すので、その手前で止めています(低温調理で肉がしっとりする原理)。冷凍は、その守った水分を、加熱とは別の経路から外へ出します。

速く凍らせるほど、汁は少ない

低温調理の袋は、空気が抜けていて平らにしやすいのが利点です。袋の中で肉を一段に広げ、重ならないようにして金属のトレーに載せます。冷凍庫に急速冷凍の機能があれば使います。

塊のまま厚く凍らせると、中心が−5℃を抜けるまでに時間がかかります。1回目の加熱の前に、食べる厚さに切り分けておくのはこのためでもあります。

凍ったまま低温調理した生の豚肉は、加熱で減る重さが少なかった

加熱してから凍らせた肉と、生のまま凍らせた肉で、解凍で出る汁の量を直接比べた研究は、今回の調査では見つかりませんでした。

見つかったのは、生の豚ロースを3つの状態から低温調理して比べた研究です。

生の豚ロースを低温調理し始めたときの状態加熱で減った重さ(3つの比較)切るのに要る力(kg。小さいほどやわらかい)脂の酸化の進み(TBARS、mg/kg。大きいほど進んだ)
冷蔵(4℃)多い4.650.14
凍ったまま(−18℃)いちばん少ない3.900.32
解凍してから(4℃)多い3.450.40

出典:Ji D-S ほか(2019)Food Sci Anim Resour 39(2):240–254。豚ロース約95g・厚さ25mm、65℃または72℃で1時間。加熱で減った重さは論文中の図だけで示され、凍ったままが他の2つより少ないことが統計的に確かめられています。TBARS は脂が酸化してできる物質の量を測る指標です。

生の肉なら、凍ったまま湯に入れたほうが加熱で失う重さは少ない、という結果です。解凍の段階を挟むと、やわらかくはなりましたが、脂の酸化はいちばん進みました。この結果は、「生のまま凍らせて、凍ったまま1回だけ加熱する」やり方(1回目の加熱をどう変えるかの節)の根拠の1つになります。

袋の中に出た汁は、捨てずに使える

加熱してから凍らせた袋にたまる汁は、加熱済みの肉汁です。袋を開けずに肉と一緒に温め直せば、そのままソースや煮汁に使えます。生の肉を解凍したときの汁を捨てるのとは扱いが違います。

袋を開けたら、その時点から先は2時間以内に食べきります(調理を終えてから食べるまでを2時間以内とする、大量調理施設の衛生管理の目安に合わせています)。

温め直し|凍ったままなら、中心が戻るまで冷蔵の約1.5倍

凍った状態から湯温に届くまでの時間

凍った肉を湯に入れると、まず氷を溶かすのに熱が使われ、それから温度が上がります。中心が湯温(の0.5℃下)に届くまでの時間を、5℃から始めた場合と比べます。

肉の厚さ(板状、mm)5℃からの到達時間(分)凍った状態(−18℃)からの到達時間(分)
101930
205075
2575105
3090135
40150210
50210315

出典:Douglas Baldwin「A Practical Guide to Sous Vide Cooking」Table 2.2・2.3(板状の肉)。どちらも到達時間で、維持時間は含みません。Baldwin 自身も、この時間を殺菌の時間の計算に使わないよう注記しています。

どの厚さでも、凍った状態からは5℃からの1.4〜1.6倍かかります。厚さ30mmなら90分が135分(約2時間15分)になります。湯温を上げても中心が届く時間はほとんど縮まず、表面だけが先に熱くなります(低温調理の温め直しで、湯温を63℃から70℃に上げても到達が縮まなかった実測を扱っています)。

25〜30分では、厚さ1cmでも届かないことがある

低温調理器メーカーの加熱時間基準表には、冷凍品をそのまま食べる場合の再加熱を「一次加熱温度で25〜30分」とするものがあります(厚さ1〜3cm程度の肉を想定。BONIQ「低温調理 加熱時間基準表」2026年2月17日版)。

凍った状態からの到達時間の表と並べると、25〜30分は厚さ10mmの到達時間(約30分)とほぼ同じです。厚さ2cmなら約1時間15分、3cmなら約2時間15分かかるので、25〜30分で出すと中心は湯温に届いていません。厚さ3cmの肉では、到達時間の5分の1程度しか湯に入っていない計算です。

厚さを測ってから、表で時間を見ます。中心温度計があれば、刺して湯温に届いたことを確かめるのがいちばん確実です(刺し方は低温調理の中心温度の測り方)。

冷蔵庫で解凍してから温めるか、凍ったまま湯に入れるか

やり方食べる日にかかる時間向くとき注意
前の晩に袋のまま冷蔵庫へ移して解凍し、それから温める冷蔵からの温め直しと同じ(厚さ3cmで中心が湯温まで約1時間30分)食べる日の時間を短くしたい冷蔵庫で解凍する。室温に置かない
凍ったまま湯に入れる到達時間の表の「凍った状態から」(厚さ3cmで約2時間15分)前の晩に移し忘れた。解凍のあいだの汁と酸化を避けたい時間は厚さから表で見て、25〜30分で切り上げない

冷凍した食品の解凍は、冷蔵庫の中で行います。室温での解凍は、解けた外側から菌が増え始めるので避けます。電子レンジは加熱むらが出やすく、先に熱くなった部分が66℃を超えて水分が抜けるので、低温調理したものには向きません。メーカーの基準表には、温め直す前に中心が10℃以上になったものは捨てる、という目安もあります。

湯温は1回目と同じにする

温め直しの湯温は、1回目の加熱と同じにします。同じ温度なら、1回目で変わったたんぱく質がそれ以上変わらないので、温め直しで硬くはなりません。ただし時間で進むやわらかさは別で、長時間の部位では温め直しのあいだにも進みます(「長時間でやわらかくする部位は、短めに切り上げる」で扱います)。

中心が湯温に届いたあと、維持時間をもう一度取るか(加熱条件をもう一度満たす)、届いたところで出すか(温めるだけ)は、保存の状態で選びます。選び方の表と理由は低温調理の温め直しにあります。冷凍したものなら、袋を開けずに氷水で冷やしてから凍らせ、冷蔵庫か凍ったまま湯で解凍した場合は、温めるだけを選べます。どれか1つでも外れていたら、または高齢者・小児・妊婦・免疫が落ちている人に出すなら、維持時間をもう一度取ります。

一度温め直したものは、もう一度冷やしたり凍らせたりしません。冷やすたびに、約20〜50℃の帯をもう一度通るからです。

冷凍する前提なら、1回目の加熱をどう変えるか

長時間でやわらかくする部位は、短めに切り上げる

凍ったまま温め直すと、厚さ3cmで約2時間15分、湯に入ります。その時間のぶん、時間で進む変化がもう一度進みます。

時間で進むのは、コラーゲンがゼラチンに変わってほどけていく変化と、肉自身の酵素による分解です(低温調理は温度より時間)。すね肉やばら肉のように、1回目に長時間かけてやわらかくする部位では、温め直しのぶんさらにやわらかくなり、崩れる側に進みます。

部位の型冷凍するつもりのときの1回目
すね・ばら・肩のように、長時間でコラーゲンをほどく部位狙ったやわらかさの手前で切り上げる
ステーキ・鶏むね・ヒレのように、到達時間+維持時間で済む部位1回目はそのまま。湯温を1回目と同じにすれば、温め直しで硬くならない
魚加熱してから凍らせず、生のまま凍らせて1回だけ加熱する

切り上げた残りは、温め直しで湯に入る2時間前後のあいだに進みます。魚は身が崩れやすく、温め直しの時間に耐えられないので、加熱を1回で済ませる側に回します。どこまで切り上げるかは、部位と1回目の時間で変わるので、一律の時間は書けません。1回目の時間と、温め直しに見込む時間を袋に書いておくと、2回目から調整できます。

食べる厚さで切り分けてから、袋に入れる

加熱した後に袋を開けて切り分けると、包丁やまな板から菌が付く経路ができます。冷凍するつもりなら、1回目の加熱の前に、1回に食べる量と厚さ(2〜3cm以下)に切り分け、袋を分けておきます。

薄く切ると、冷やす・凍る・温め直すの3つの時間がまとめて縮みます。氷水で冷やす時間の表と到達時間の表で、厚さ20mmと40mmを比べると、冷やす時間(35分と105分)も凍った状態から温め直す時間(75分と210分)も約3倍違います。熱が中心に届く時間は、厚さに比例するより速く伸びるからです。

生のまま凍らせて、凍ったまま1回だけ加熱する手もある

もう1つのやり方は、加熱する前の生の肉を袋に入れて凍らせ、食べる日に凍ったまま湯に入れて、1回目の加熱をそこで行うことです。加熱してから冷やして冷蔵するやり方をクックチル、加熱してから凍らせるやり方をクックフリーズと呼び、低温調理ではこの2つがよく使われます。生のまま凍らせるのは、そのどちらとも違う、加熱を1回で済ませる側のやり方です。

凍ったまま湯に入れた場合の到達時間は、到達時間の表の「凍った状態から」の列を使い、中心が湯温に届いてから維持時間を数えます。食感の節で見たとおり、生の豚肉では凍ったまま低温調理したほうが加熱で失う重さが少なかったという研究もあります。

どちらを選ぶか

やり方加熱の回数食べる日にかかる時間(厚さ3cm)向くもの
加熱してから凍らせる2回(1回目+温め直し)中心が湯温に届くまで約2時間15分(温めるだけなら、ここで出せる)長時間の部位を一度にまとめて仕上げておきたいとき。すね肉・ばら肉・ローストビーフの作り置き
生のまま凍らせて、凍ったまま1回だけ加熱する1回到達約2時間15分+維持時間(63℃なら30分)短時間で済む部位と魚。ステーキ・鶏むね・サーモン

食べる日の手間を減らしたいなら加熱してから凍らせる側、食感を1回の加熱で仕上げたいなら生のまま凍らせる側です。長時間の部位を生のまま凍らせると、食べる日に1回目の全時間(数時間〜1日以上)がかかるので、前者が現実的です。

冷凍庫に入れてから食べるまでの手順

手順

順やること
11回目の加熱で、加熱条件(中心63℃で30分など)を満たす
2袋を開けずに、半分以上が氷の氷水に沈めて中心まで冷やす(厚さ30mmで約1時間15分)
3袋を平らにして金属のトレーに載せ、冷凍庫へ
4袋に日付・中身・1回目の湯温と時間・厚さを書く
5前の晩に冷蔵庫へ移して解凍するか、凍ったまま湯へ
61回目と同じ湯温で、中心が湯温に届くまで温める(凍ったままなら厚さ30mmで約2時間15分)
7出したら2時間以内に食べる。残りを再び冷凍しない

袋に書いておくのは、数か月凍らせると、生か加熱済みかが見た目では分からなくなるからです。

焼き目を付けるなら、温め直したあとに短時間で焼きます。焼き目そのものの扱いは低温調理の急冷と保存にあります。

中心温度計が無いとき

凍ったまま温めるときは、「凍った状態から」の表の時間より短くしません。表は板状の肉の時間で、同じ厚さなら円柱や球に近い形の肉は板状より早く届きます(同じ出典の円柱・球の列)。逆に、袋が浮いたり湯が少なかったりすると遅れます。温度計が無いときに何が言えて何が言えないかは、温度計なしの低温調理にあります。

解凍の具合は、袋の上から指で押して確かめます。中心まで同じやわらかさで押せれば解けています。押して芯に硬いところが残るなら、まだ凍っている部分があります。

何日もつか

冷凍の保存日数に、公表された条件は見つかりませんでした。冷蔵の日数にも公表条件が無いことは低温調理の急冷と保存で確かめています。

出ている目安出しているところ
冷凍1ヶ月低温調理器メーカー(BONIQ「低温調理 加熱時間基準表」)
最長1年低温調理の解説書(Douglas Baldwin「A Practical Guide to Sous Vide Cooking」)

目安が12倍も違うのは、冷凍中は菌が増えず、日数を左右しているのが安全ではなく品質だからです。冷凍中に品質を落とすものは3つあります。

  • 脂の酸化:冷凍中もゆっくり進む
  • 氷の結晶の育ち:冷凍庫の開け閉めで温度が上下するたびに大きくなる
  • 冷凍焼け:袋に穴があると、表面が乾く

どこまでの品質の低下を許すかで、1ヶ月にも1年にもなります。

冷凍庫の庫内温度が−15℃以下に保たれているかは、庫内に置いた温度計で確かめます。

低温調理のほかの記事との違い

記事ごとに答えている問い

記事答えている問いこの記事との違い
この記事加熱したものを冷凍すると何が変わり、1回目をどう変えるか−15℃以下へ下げる側を扱う
低温調理の急冷と保存湯から出した後、どう冷やして保つか10℃以下・4℃以下で保つ側までで、冷凍は扱わない
低温調理の温め直し冷蔵したものを、どの設定で温め直すか冷蔵から温める。こちらは凍った状態から温める時間を足す
低温調理で肉がしっとりする原理加熱中に、なぜ水分が逃げないか加熱で水を逃がさない話。こちらは冷凍と解凍で水が出ていく話で、向きが逆
低温調理の安全条件何℃で何分保てば菌を減らせるか加熱で減らす条件。こちらは温度を下げても菌が残ること
低温調理の食材別の温度と時間食材ごとに1回目を何℃何分にするか加熱の設定。こちらは冷凍に向くかが部位と食材で違うこと

冷蔵と冷凍のどちらで保つかは、食べる日までの長さで選びます。冷蔵の日数にも公表条件は無く、短く切るほど安全側です。それより先に食べるなら冷凍で、その代わりに温め直しの時間が約1.5倍になり、解凍で出る汁のぶん水分が減ります。

この記事が答えていないこと

うまくいかせる条件

条件外すとどうなるか
1回目の加熱で、加熱条件を満たしている冷凍では足りない分を取り戻せない
凍らせる前に、袋のまま氷水で中心まで冷やす約20〜50℃の帯を長く通り、凍るのも遅れて汁が増える
袋を平らにして、速く凍らせる結晶が大きく育ち、解凍で出る汁が増える
凍ったまま温めるときは、厚さから到達時間を表で見る25〜30分で出して中心が冷たい
温め直したものを、再び冷やしたり凍らせたりしない約20〜50℃の帯をもう一度通る

よくある失敗と対策

中が生だった回復できる
なぜ
湯の熱がまず肉の中の氷を溶かすのに使われ、中心の温度が上がり始めるのが遅れます。厚さ3cmで約2時間15分かかります
どうする
袋のまま湯に戻し、中心温度計で湯温に届いたのを確かめてから出します
次から
凍ったまま温めるときは、厚さごとの到達時間の表で時間を見ます。急ぐなら前の晩に冷蔵庫へ移して解凍しておきます
肉汁が流れ出た部分的
なぜ
凍る途中で残った液の塩分が濃くなり、筋肉のたんぱく質が傷みました。傷んだ部分は水を抱え直せず、汁になります
どうする
袋に出た汁は加熱済みの肉汁なので、袋を開けずに肉と一緒に温め、ソースに使います
次から
袋ごと氷水で冷やしてから、平らにして金属のトレーに載せ、速く凍らせます
煮崩れた部分的
なぜ
長時間かけてやわらかくした部位を、凍ったまま2時間以上湯に入れたので、コラーゲンのゼラチン化と肉自身の酵素による分解がさらに進みました
どうする
崩れた身はほぐして、煮込みや和え物の具に回します
次から
冷凍するつもりの、すね肉やばら肉のような長時間の部位は、温め直しで湯に入る時間を見込んで1回目を短めに切り上げます
保存中に風味が落ちた諦める
なぜ
冷凍中も脂の酸化はゆっくり進み、袋に穴や空気の残りがあると表面が乾いて冷凍焼けします
どうする
香りの落ちた肉は、香味野菜やソースと合わせる料理に回します
次から
空気を抜いた袋のまま凍らせ、日付を書いて古いものから使います。冷凍庫の開け閉めを減らし、庫内を−15℃以下に保ちます

まとめ

  • 冷凍は菌を減らしません。 1回目で加熱条件を満たし、袋のまま氷水で中心まで冷やしてから凍らせます
  • 解凍で出る汁は肉に戻りません。 袋を平らにして速く凍らせ、袋にたまった汁は肉と一緒に温めてソースに使います
  • 凍ったままの温め直しは、厚さ30mmで約2時間15分かかります。 25〜30分では中心が湯温に届きません。冷凍するつもりなら、長時間の部位は1回目を短めにし、切り分けてから袋に入れます