日本料理の技術は「足す」より「引く」方向に積み上がっています。素材の持ち味を残すために火を抑え、余計なものを取り除く。
その代わり、調味には数字の名前を与えました。八方だし、三杯酢、二八——比率がそのまま技術の名前になっています。
日本料理を知る4つの入口
| 記事 | 何を扱うか |
|---|---|
| 特徴の比較 | 世界の料理と並べたときの位置 |
| 火加減 | 遠火の強火(とおびのつよび)・煮含め・落とし蓋——火を抑える方向の技術 |
| スキルマップ | 習得レベル別の学習パス |
| 固有の技法 | 「地」の体系(八方だし・幽庵地) |
この文化が発達させたもの
調味の比率です。
| 日本料理 | フランス料理 | |
|---|---|---|
| 焼き | 「焼く」1語+副詞(強火で・こんがり) | 11の名詞(ソテー・ポワレ・リソレ…) |
| 調味 | 数字の名前(八方だし8:1:1・三杯酢) | 比率では語らない |
正反対です。 フランスは焼きを細かく分け、日本は調味を細かく分けました。
日本料理が長く口伝と見取りで伝えられてきたことを考えると、理屈は通ります。火加減は隣で見ていれば伝わるが、調味液の比率は見ても分からない。だから見えないほうを数字にした——という読みです。
文化を問わない知識はどこにあるか
この層が持つのは日本料理固有の語彙と実装です。同じ現象を扱う文化横断の記事は下の層にあります。
| 知りたいこと | 行き先 |
|---|---|
| 加熱で何が起きるか | 調理科学 |
| 焼く・煮る・蒸すの違い | 火入れ9つの方法 |
| 臭み取りの各国比較 | 臭み取りまとめ |
| 合わせ調味の各国比較 | 調味の設計まとめ |
他の4体系との比較は料理体系まとめにあります。